みなさんご存知、アリオクです。
初心者なので、荒いですが、がばぼごげべさんのアリオクのガレージキット、完成しました。
真女神転生シリーズの魔王ですが、その肥大した身体に大胆にあしらった口と舌が不気味さを増大させています。
アリオクは復讐の悪魔であり、その名はアルファベットでAriochと表記されるので、日本語ではアリヨク、アリオッチ、アリオーシュなどとも呼ばれます。
その名前はヘブライ語で「獰猛な獅子」を意味し、旧約聖書に王の名前として登場しています。それが元なのかはわかりませんが、ミルトンの「失楽園」に堕天使として登場したのが悪魔として最初でしょうか。ここで、サタンに従って神の軍勢と戦った時、アブデルに負けてしまい、この恨みから復讐の悪魔となったとされています。
悪魔として、プランシーの「地獄の辞典」では、アリオーシュの名で、その姿とともに紹介されています。
天使のようなイメージですが、手には斧と松明を持ち、コウモリの羽となっています。
ここで、個人的な復讐をしてくれる悪魔とされています。
この系統で、羽の生えた人型で描かれているのが、「幻想動物辞典」です。
ホントにただ羽のある人間です。
以上を踏まえたものが、西東社の「大迫力!世界の天使と悪魔大百科」のものです。
獰猛な獅子が、斧と松明を持って、空から舞い降りています。
さらに、マイケル・ムアコックのファンタジー小説、エターナルチャンピオンシリーズに、混沌の魔王として登場します。
フルカラーの漫画版では、子供の姿で表現されています。外見の愛らしさがその禍々しさを増幅しています。
同シリーズのアリオクは、様々な姿で現れるとされ、特に好んでいるのは、腐った身体に鱗や翼を持つ太った巨人の姿で、「幻想世界の住人たちⅡ」の描写はその姿を表しています。
冒頭のガレキもそうですが、有名な真・女神転生のアリオクも、ムアコックの小説のイメージが入っていると思われます。
金子氏のセンスの光る素晴らしいデザイン。
ちなみに、女神転生時代は、人型に羽。
FF12でも同じようなデザインでした。
デモンズクロニクルの8弾でもアリオッチの名前で、同イメージのデザインとなっています。
肥大した醜悪な身体に羽や鱗、手には剣を持っています。
烏珠の闇夜も響むマガマガさ
参照
「地獄の辞典」コラン・ド・プランシー 1990年 講談社
「大迫力!世界の天使と悪魔大百科」2019年 西東社
「幻想動物事典」草野巧 1997年 (株)新紀元社
「エルリックサーガ1」2020年 KADOKAWA
「幻想世界の住人たちⅡ」1989年 新紀元社
「金子一馬画集Ⅰ」2004年 (株)新紀元社
「女神転生Ⅱ必勝攻略本」1990年 双葉社
「ファイナルファンタジーⅩⅡバトルアルティマニア」2006年 (株)スクウェア・エニックス