みなさんご存知、牛鬼です。
フルタの食玩、百鬼夜行妖怪コレクションの牛鬼。
「うしおに」、もしくは「ぎゅうき」と呼ばれ、水辺に棲み、毒を吐き、人を襲っては食い殺す恐ろしい妖怪です。また、美女が牛鬼の棲みかに誘い込むとされる場合もあります。
伝承ではその姿は鬼の頭に牛の身体、またはその逆とされますが、描かれる時は牛の頭に蜘蛛の身体が多いようです。
妖怪漫画の「ゲゲゲの鬼太郎」、「ぬらりひょんの孫」などでも強いキャラで登場しています。
フルタの食玩フィギアも牛の頭に蜘蛛ですが、その元になっているのが、鳥山石燕の画図百鬼夜行に描かれたものです。
ちょっと全体像がわかりづらいです。
さらにこの絵の元の一つが、絵巻物の百怪図巻です。
わかりやすくなりました。
最近では、「追え!日本の妖怪スペシャル」に、そのデザインでイラストされています。
ゲーム、真・女神転生では、牛の頭に蜘蛛の身体のイメージで、カッコ良くデザインされています。
さらに、仁王2では、目が増え、より蜘蛛のイメージに。
ポプラ社のにっぽん妖怪大図鑑では、伝承どおりのイメージで描かれています。
頭が鬼で身体が牛です。
逆のパターンが、妖怪最強王の絵かな?
学研ミステリー百科DXの妖怪&モンスター超百科では、さらに女性の要素も組み込んだデザインで描かれています。
コロタン文庫、世界の妖怪全百科では、水辺の妖怪らしく船を襲っています。
一見、ただの牛に見えますが、足が6本あるとされ、蜘蛛のイメージが踏襲されていると思われます。
そして、映画、妖怪大戦争に登場した牛鬼がこちら。ユージンの食玩、大映特撮シリーズ妖怪百物語其の二より。
三つ目となり、巨大な顔は鬼を表しているのかな?なかなか無い牛鬼の表現です。
牛鬼は、主に四国や中国地方で伝えられている妖怪で、愛媛県の宇和島では、ウショウニン祭という、牛鬼のお祭りもあるほどですが、香川県の根香寺に牛鬼の姿が伝わっており、独特な姿をしています。
同寺には、この牛鬼の銅像もあります。
森の中に立つ異様な姿のほか、3メートルはあろうかと思われるその大きさから、恐ろしげな雰囲気がよく伝わってきます。
烏珠の闇夜も響むマガマガさ
出典
「鳥山石燕 画図百鬼夜行」1992年 国書刊行会
「妖怪図巻」2000年 国書刊行会
「追え!日本の妖怪スペシャル」2018年 朝日新聞出版社
「金子一馬画集Ⅱ」2006年 新紀元社
「仁王・仁王2公式アートワークス」2020年 KADOKAWA
「にっぽん妖怪大図鑑」2011年 ポプラ社
「妖怪最強王図鑑」2018年 学研プラス
「学研ミステリー百科DX世界の妖怪&モンスター超百科」2019年 学研プラス
「小学館のコロタン文庫62世界の妖怪全百科」1981年 小学館
「学習まんがふしぎシリーズ日本の妖怪なぞとふしぎ」1983年 小学館