みなさんご存知、ソロモンの72柱の悪魔、序列第1位のバエルです。
悪魔の辞典での絵です。
古代ソロモン王は72の悪魔を使役したとされ、それぞれの悪魔について記載された本が、ソロモン王の小さな鍵、別名レメゲトンです。
そのレメゲトンに載る第1番目の悪魔がバエルです。
バエルは東を統治し、66の軍団を率いています。人を透明にする力があり、猫、カエル、人の姿、もしくはその全てを合わせた姿で、かすれ声で、戦いには強いとされます。
また、バビロニアのセム人が信仰していた豊穣の神、バールがバエルの起源と言われます。このためその名前のまま、悪魔としてもバールと呼ばれることもあります。
バエルは、最初の写真のように、地獄の辞典でブルトンによりその姿が描かれ、猫、カエル、人の頭に虫のような足が付いたものとなっています。
この独特のデザインはインパクトはもちろん、非常にバランスも良く、色々なメディアに登場する時もほとんどその姿で描かれています。
また、この絵により体はクモとされ、クモの体に3つの頭と説明されることが多いようです。
幻想世界の住人たちⅡのバエル。クモの上に3つの頭ということで、クモが腹部まで描かれています。
悪魔事典より。下半分が完全にクモですね。バランスは元絵に近く描かれています。
図解大事典悪魔・天使・精霊より。クモの目(5つになっていますが)が首飾りと重なったデザインが見事です。
また、これも地獄の辞典の影響ですが、人の顔については、年老いた姿が多いのですが、若いデザインもあります。
大迫力世界の天使と悪魔大百科より。
また、珍しいところては、身体も人型のデザインもあります、。
ゼロからわかる悪魔事典より。
身体がカエルになったデザインもあります。
幻獣事典より。
そして蜘蛛でもカッコいいデザイン。
天使・悪魔・妖精イラスト大事典より。
みんな大好き女神転生シリーズでは、独特のデザインが面白いです。
真・女神転生では通常のデザインでした。
真・女神転生Ⅱでは、カエルに乗った猫と人間のデザインでした。腕輪にクモがあしらってあり、これまでのバエルの特徴を全て踏襲しています。
これが真以前、偽典女神転生では…
そして、女神転生2では…
どちらもなかなか突飛なデザインでした。しかし、その禍々しさはまさしくバエル。
最後にデモンズクロニクルのバエル。
身体はクモではなく、足が12本あるデザインで、地獄の辞典のイメージそのままと言えます。
烏珠の闇夜も響むマガマガさ。
出典
「地獄の辞典」コラン・ド・プランシー 1990年 (株)講談社
「幻想世界の住人たちⅡ」1989年 (株)新紀元社
「図解大事典 悪魔・天使・精霊」2019年 (株)新星出版社
「大迫力!世界の天使と悪魔大百科」2019年 (株)西東社
「ゼロからわかる悪魔事典」2021年 (株)イースト・プレス
「幻想世界幻獣事典」2011年 (株)笠倉出版社