マガマガ博覧会

マガマガしいもの紹介

第11回 ソロモンの悪魔1 バエル

 みなさんご存知、ソロモンの72柱の悪魔、序列第1位のバエルです。

 悪魔の辞典での絵です。

 

 古代ソロモン王は72の悪魔を使役したとされ、それぞれの悪魔について記載された本が、ソロモン王の小さな鍵、別名レメゲトンです。

 

 そのレメゲトンに載る第1番目の悪魔がバエルです。

 バエルは東を統治し、66の軍団を率いています。人を透明にする力があり、猫、カエル、人の姿、もしくはその全てを合わせた姿で、かすれ声で、戦いには強いとされます。

 

 また、バビロニアセム人が信仰していた豊穣の神、バールがバエルの起源と言われます。このためその名前のまま、悪魔としてもバールと呼ばれることもあります。

 

 バエルは、最初の写真のように、地獄の辞典でブルトンによりその姿が描かれ、猫、カエル、人の頭に虫のような足が付いたものとなっています。

 この独特のデザインはインパクトはもちろん、非常にバランスも良く、色々なメディアに登場する時もほとんどその姿で描かれています。

 また、この絵により体はクモとされ、クモの体に3つの頭と説明されることが多いようです。

 

幻想世界の住人たちⅡのバエル。クモの上に3つの頭ということで、クモが腹部まで描かれています。

 

悪魔事典より。下半分が完全にクモですね。バランスは元絵に近く描かれています。

 

図解大事典悪魔・天使・精霊より。クモの目(5つになっていますが)が首飾りと重なったデザインが見事です。

 

 また、これも地獄の辞典の影響ですが、人の顔については、年老いた姿が多いのですが、若いデザインもあります。

大迫力世界の天使と悪魔大百科より。

 

 また、珍しいところては、身体も人型のデザインもあります、。

ゼロからわかる悪魔事典より。

 

 身体がカエルになったデザインもあります。

幻獣事典より。

 

 そして蜘蛛でもカッコいいデザイン。

天使・悪魔・妖精イラスト大事典より。

 

 みんな大好き女神転生シリーズでは、独特のデザインが面白いです。

真・女神転生では通常のデザインでした。

 

真・女神転生Ⅱでは、カエルに乗った猫と人間のデザインでした。腕輪にクモがあしらってあり、これまでのバエルの特徴を全て踏襲しています。

 

 これが真以前、偽典女神転生では…

 

 そして、女神転生2では…

 どちらもなかなか突飛なデザインでした。しかし、その禍々しさはまさしくバエル。

 

 最後にデモンズクロニクルのバエル。

 身体はクモではなく、足が12本あるデザインで、地獄の辞典のイメージそのままと言えます。

 

 

 烏珠の闇夜も響むマガマガさ。

 

 

出典

「地獄の辞典」コラン・ド・プランシー  1990年 (株)講談社

「幻想世界の住人たちⅡ」1989年 (株)新紀元社

悪魔事典」2000年 (株)新紀元社

「図解大事典 悪魔・天使・精霊」2019年 (株)新星出版社

「大迫力!世界の天使と悪魔大百科」2019年 (株)西東社

「ゼロからわかる悪魔事典」2021年 (株)イースト・プレス

「幻想世界幻獣事典」2011年 (株)笠倉出版社

別冊宝島スペシャル天使・悪魔・妖精イラスト大事典EX」2011年 (株)宝島社

金子一馬画集Ⅰ」2004年 (株)新紀元社

金子一馬画集Ⅱ」2006年 (株)新紀元社

女神転生Ⅱ必勝攻略法」1990年 (株)双葉社