みなさんご存知、ソロモンの72柱の悪魔、序列第7位のアモンです。
プランシーの地獄の辞典より。
アモンは、狼の姿にヘビの尾、または、犬歯を持つワタリガラスやゴイサギの頭を持つ人間の姿とされていますが、地獄の辞典ではフクロウの頭に狼の身体、ヘビの尾という姿で挿し絵が付けられ、その姿が一般的になっています。
エジプトの神、アメンまたはアマンがその紀元と考えられています。
よく、七つの大罪の強欲を司る悪魔のマモンと同一視されますが、こちらはシリア語の富という言葉がもとになっていますので、別の悪魔だと思われます。
この悪魔は、日本が誇る名作、永井豪先生の「デビルマン」で、不動明が合体する悪魔でもあったので、この作品で名前を知った方も多いと思います。
また、我らが幻想生物のバイブル、「世界妖怪図鑑」では、グシオンの名前で地獄の事典のアモンの絵が紹介されていましたので、その姿からグシオンを連想する方もいるかもしれません。
なんにせよ地獄の事典のデザインは、非常に秀逸で、かなりのインパクトを持っています。
そのためか、この姿を周到し同じデザインで紹介されることが多いです。
悪魔事典でのアモン。
さらに、若干の派生として、狼の身体に後ろ足もあるデザインもよく見られます。
幻想世界の住人たちでのデザイン。
悪魔・天使・精霊図解大事典でのデザイン。
そのほか、身体が人間のものも見られます。
ゼロからわかる悪魔事典のデザイン。
RPG幻想事典モンスター編2のデザイン。
地獄の事典の基本デザインに翼を着けただけのものを見た時は、シンプルなのにバランスが良く、非常に感銘を受けた憶えがあります。その最初に出会ったものがSFC版の半熟英雄です。
半熟英雄のアモン。
幻想悪魔大図鑑のデザイン。
このスマートなデザインが真・女神転生でも起用され、ストレンジジャーニー(DEEP)、Ⅴでカッコ良く登場しました。
真・女神転生Ⅴのデザイン。
しかしながら、もともと女神転生Ⅱや偽典女神転生では、狼の姿でした。
女神転生Ⅱのデザイン。
この後、真・女神転生ifには、基本の姿で登場します。
真・女神転生ifのデザイン。
その他パズドラでは人の身体、羽、ヘビの尾、フクロウの頭でなかなか豪華でした。
パズドラのデザイン。
最後にデモンズクロニクルのアモン。
金色の目など、色使いが素晴らしい!
ヌバタマノヤミヨモトヨムマガマガサ
出典
「幻想世界の住人たちⅡ」1989年 (株)新紀元社
「地獄の辞典」コラン・ド・プランシー 1990年 (株)講談社
「デジタルデビル物語女神転生Ⅱ必勝攻略法」1990年 (株)双葉社
「半熟英雄ああ世界よ半熟なれ…!!てきぱきクッキングガイド」2002年 (株)デジキューブ
「新説RPG幻想事典~モンスター編2~」村山誠一郎 2009年 ソフトバンククリエイティブ(株)
「パズル&ドラゴンズ イラストレーションズ 究極」2015年 (株)KADOKAWA-DWANGO
「幻想悪魔大図鑑」2019年 (株)カンゼン
「図解大事典 悪魔・天使・精霊」2019年 (株)新星出版社
「ゼロからわかる悪魔事典」2021年 (株)イースト・プレス
「悪魔真鑑」2021年 (株)アトラス